天才と秀才、嫉妬と罪悪感。
〈あらすじ〉
1823年、ある老人がウィーンの街で自殺を図るも失敗し、病院に運びこまれてくる。その老人の正体は、モーツァルトと同じ時代を音楽家として活動し、宮廷にも仕えた秀才音楽家サリエリだった。「モーツァルトを殺したのは私だ」と病床で言い続けるサリエリは、神父に若き時代のモーツァルトととの過去を告白し始める...。
本作はタイトルの通り、天才音楽家「"アマデウス"・モーツァルト」の生涯を描いた作品であるが、この作品の面白いところは、モーツァルトの視点から人生を描くのではなく、サリエリという同じ時代を生きた音楽家から見たモーツァルト、という視点で描かれているところである。
1984年に公開された本作は、2時間40分、ディレクターズカット版は3時間、とかなり長い作品である。でも3時間が短く感じるほどに見入ってしまうストーリー、演技、映像。モーツァルトを描いた映画なので音楽はもちろんのこと、18世紀を描いた映像も素晴らしく、美しい世界に入り込んでしまう。
監督は、1975年『カッコーの巣の上で』でアカデミー賞監督賞を受賞したミロス・フォアマン。この『アマデウス』で二度目の監督賞を受賞している。本作は監督賞の他にも作品賞や衣装デザイン賞、メイクアップ賞など合計8つのアカデミー賞を受賞している。
原題 | 『Amadeus』 |
上映時間 | 3時間 |
製作 | 1984年 |
監督 | ミロス・フォアマン |
脚本 | ピーター・シェーファー |
出演 | F・マーリー・エイブラハム、トム・ハルス |